歌追い人映画『歌追い人』(Songcatcher)の糖蜜のような歌声、アパラチアの山奥で200年近く歌い継がれてきたBalladは 古風なうねるような旋律だった。 こぶしがきいた、というのだろうか、専門的なことはよくわからないけれど、 時間の波にあらわれてつるつるになってしまった歌とはちがう、 剄さ、太さの残る節回しだった。 「山の人」という呼称は蔑称のようだった。 100年位前の山岳地帯の人々の生活は 楽なものではなく 毎日顔を洗うこともできない/しないということが画面から伝わる。 だから『風の谷のナウシカ』の山の人ではなく、 今年観た『おばあちゃんの家』の生活を思い浮かべた。 私たちの口から出るのは散文ばかりだけれど 山の人たちは歌で会話をしているようにも感じた。 厳しい環境と純粋に甘い歌の対比が胸に沁みた。 Copyright 2003-2007 Dalnara, confuoco All rights reserved. ジャンル別一覧
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